ノート……ノート……
あっ、あった。
ノートを手に取り、レジまで持って行く。
「いらっしゃいませ」
笑顔の素敵な好青年がノートを受け取る。
「あっ、すみません。これも一緒に」
「え?」
あたしの後ろから伸びてきた手が、レジにカップケーキを4つ置いた。
「洸!?」
「こういうの真子好きそうじゃん。晩御飯の後に食おう」
ポケットから財布を取り出しながらそうあたしに告げる。
「お会計はご一緒でよかったでしょうか?」
「えっ!あっ、別で……」
「一緒でいいです。袋も一緒に入れちゃってください」
「洸!ノートはあたしが払うよ!」
「いいから。これくらい」


