「そのチョコ、一応保冷剤入ってるけど、調理室行ったら冷蔵庫の中に入れておきなよ」
「あっ、うん。わかった」
それだけ言うと、美知佳はペッとボトルのお茶を飲みほして、自分の席に戻っていった。
そして程なくして、授業の開始のベルが教室中に鳴り響いた―……
――――――――……
「じゃあ、真子、よろしくね♪」
「はいはい、楽しんで」
「うんっ!」
満面の笑みで微笑んで、真子は陽介くんとのデートの為に教室を後にした。
「はぁ―……あたしも行きますか」
……と、その前に一応洸に伝えて行った方がいいよね。
何だかんだで毎日一緒に帰ってるし……
そう思い、カバンを片手に周りを見渡す。
あれ……いない。


