~1年後~
「真子~」
「美知佳!」
ひらひらとスカートを靡かせて、あたしに駆け寄ってくる美知佳。
「やだよ~!卒業なんて!まだ高校生でいたいよ―っ!!」
たくさんの生徒がまだ話している正門前で、ギューッと美知佳があたしに抱き着いてくる。
「美知佳……。あたしも寂しいよ」
何かと支えになってくれた美知佳。
そんな美知佳は調理師専門学校に行くことが決まっている。
不規則で忙しい陽介君の為に美味しい料理を学びに行くんだって。
なんとも美知佳らしい志望動機。
「真子!卒業しても美知佳は真子の親友だからねっ!」
うるっと瞳を潤ませて、あたしをジッと見つめてくる。
その姿は本当に可愛くて、胸がきゅんとしてしまう。
これは専門学校でもモテるな―……


