「あ、あの……ね?」 「うん」 き、聞いてもいいのかな……? 重いとか思われないかな……? 「あの女の人……誰?」 「は?女の人?」 「さ、さっきこの席まで案内してくれた人だよっ!!」 「あぁ―。チケットの」 こんな人気のチケットを譲ってくれるくらい、仲のいい人なの……? 「あの人は明良のお姉さん」 「……へ?」 予想もしてなかった返答に、間抜けな返事をしてしまった。