「あんた、鼻がいいんだな。犬みてぇ―……」 犬ってこいつ!! 「犬っころ。名前は?」 「犬っころって!!」 なんでこいつはこんな上から目線なんだ!? 「犬っころ。聞いてるのか?」 「犬っころじゃない!!あたしの名前は真子!小鳥遊[たかなし]真子!!」 「真子……か。ふぅーん」 な、何よ…… 「俺は大蔵順平[おおくらじゅんぺい]。よろしくな、犬っころ」 「だから犬っころじゃないっ!!」 この不思議な出会いが、あたしと順平の奇妙な関係の始まりだった―……