「いきまーす!!」 「はーいっ!!」 みんなの応援を背に俺は走り出す。 ポーンポーン。 192cmの俺の体が弾む。 しっかり内傾して重心を下げる。 ジャンプ。 ・・・・・・が、失敗。 体が突っ込みすぎてしまった。 未体験の高さに緊張してしまったのかもしれない。 マットから下りて助走位置に戻る。 滝沢の待つテントには戻らない。 今声をかけられると、 弱い自分が出てしまいそうだったから。