西本君は学年一、いや。

学園一のイケメンでモテ男で王子様と言われる男の子。


高校生なのに入学当初から金髪だし、

そのくせ髪の毛サラサラ。


目も二重で、鼻も高くて…。




「よくそんなに泣けるね」



そんな西本君に、こんな悲惨な泣き顔を見られてしまった。




「あっ」


私はとっさに顔をふく。

これでもかってくらいふいたのに…




「……涙腺壊れてんの?」



涙はまだ流れていた。



「いやっ、ちがくて…っ」



本当にどうしちゃったの私?


おかしいよ、こんなに泣くなんて…。