王子との契約~幼馴染と王子~



こんな私たちを、周りがどういう目で見てたか

私にはわからない。


輝が、こっちを見てたのかもわからない。


だけど…



「わっ、西本君じゃん。結衣ちゃん仲良かったんだ」



萌絵ちゃんのその声だけ聞き取れた。


すると当の本人、西本君は迷いもせず…




「ていうか、俺の彼女だから」


笑顔で皆に聞こえるように言葉を返した。



「えっ!?」


「今なんて…!?」


「うっそー!」




周りにいた女子皆が驚いて声をあげる。


朝と同じ反応…。




輝は――…



なぜかジッと西本君の方を見ていた。


いつもの輝と違う…少し怖い顔だった。