王子との契約~幼馴染と王子~




幼馴染だったら、相手の気持ちがわかるんだね。



……こういう時だけ気づいて、


どうして私の本当の想いに気づいてくれなかったの?




「…大丈夫だよ!気のせいじゃない?」


笑ってごまかす。


すると輝は



「そっか!ならよかった」



また気づいてくれない…。




変なところだけ勘が良いよね…まったく…。




「輝~!」


甘ったるい声で輝の腕に絡みついたのは、「彼女さん」だった。





「おー、萌絵」


私と輝と、その彼女さんは同じクラス。

すっごく気まずい…。


しかも白崎萌絵(しらさき・もえ)ちゃんは「かわいい」で有名な学園のマドンナでもある。



そりゃ私なんてかなわないよね…。