「あの、ちゃんと説明してくださいっ」


私がそういうと、西本君は面倒くさそうな顔をしながらも説明してくれた。


「さっきも言ったけど、俺モテるんだよね」


あ、はい。

知ってますとも。


そして王子が言うからか、まったく嫌味に聞こえない…。



「周りは女ばっか。四六時中女がいる」


そうだね…。
毎日違う子がいるもん…。


全世界の女の子が寄って来てるのかってくらい。




「そーいうの、ちょっと嫌になってきて」


西本君でも、嫌なものってあるんだなぁ。



「彼女がいたら女は寄ってこないと思うんだ」


まぁ、たしかに…。

彼女持ちの男の子には話しかけずらいもんね。



「でも本気で付き合う気はなくて。ただ契約的な感じの偽彼女が欲しかったんだ」


なるほど…。それが契約という意味か…。



「だけど中々良いやつ居なくてさー」


西本君なら良い女の子なんてより取り見取りそうだけど…。



「そんな時、お前を見つけた。だから今こうやって契約申し込んでる」



ああ~。なるほど!

そういう事か。

ようやくバカな私でも状況を飲み込むことが出来―――……





「ええっ!?」