狂奏曲~コンチェルト~


「ぶはっ……阿呆か」

 俺は有紀をばしっと叩き、

「いや、幸せだなと思って」

 俺の言葉に、三人は目を見張った。
 そして、すぐに笑顔になった。

 かなめが時計を見て、

「それじゃあ、そろそろ行こうか」
「そうだな」

 ほのかが笑って、

「かなめのご両親に挨拶だっけ? 頑張ってね」
「おう」

 俺とかなめは立ち上がった。

「それじゃあ、また明日」
「頑張ってこいよ」

 有紀とほのかは座ったまま手を振る。
 俺達は笑顔でそれに応えて、歩き出した。

 かなめが俺の手を握る。
 俺はその手を握り返した。