「母さん」
俺は慌てて間に入った。
「翼っ、離れなさいっ! この子がなんて言ったか知らないけど、貴方達は一緒にいるべきじゃない!」
「母さんっ」
「この子は貴方を傷つける!」
「それ以上言ったら、母さんでも俺は許さない!」
自分でも驚くほど大きな声で、母さんを怒鳴りつけた。
母さんは蒼白な顔で俺を見た。
「俺は、かなめに傷つけられたなんて思ってない!」
「翼……っ」
「かなめを傷つけるやつは、母さんでも許さない!」
「っ……」
母さんは口元を手で押さえて、目元に涙を浮かべる。
父さんが無言で近づいてきて、母さんを支えた。
「おばさんっ……私謝りたかったんです……つばちゃんに謝りたかった……」
「……かなめちゃん……」
「約束破って、ごめんなさいっ……でも、私、つばちゃんを諦められなかった」
かなめは顔を歪めて、頭を下げる。
「つばちゃんが好きなんです。ずっと、ずっと……っ」
「母さん、俺は、かなめが好きだ。かなめ以外考えられない。物心ついたときから、ずっと好きだったんだ」

