狂奏曲~コンチェルト~



 私は堪えられなくなって、つばちゃんに抱きついた。

「っ」

 私がつばちゃんを抱きしめた瞬間、つばちゃんの身体がびくりと大きく震えた。

「つばちゃん……」
「……え……?」

 私はつばちゃんの頬を両手で包んだ。

 混乱したように泳いでいるつばちゃんの灰色の瞳。

 お願い、その瞳に、私を映して――。

「つばちゃん、こっち向いて」

 揺らいでいた瞳が、震えている身体が、徐々に落ち着きを取り戻していく。

 それは、永遠のように長く感じられた。

 そして、

「つばちゃん」
「……っ……」

 つばちゃんの瞳に、私が映った。

「つばちゃん、私がわかる……?」

 私を捉えた途端、つばちゃんは呼吸を乱した。

「つばちゃん?」

 つばちゃんが私を突き飛ばした。

「いった……」

 恐れるように、私を見るつばちゃん。