翌日私が病院に行くと、冴島さんが病室にいた。
「ほのか……」
「あ、かなめ」
ぎこちないながらも、私に笑みを向けてくれるほのかは、本当に強いと思った。
「つばちゃん、変わりない……?」
「うん……でも、お医者さんはもうそろそろ目を覚ますかもしれないって言ってたよ」
私は少しためらって、
「今日、つばちゃんのお母さんが来るって……」
「あ、うん。連絡したから」
ほのかは、つばちゃんを眺めているだけだった。
「つばちゃん……」
「……あたしが、翼を追い詰めたんだよね」
「ほのか……」
ほんかはじっとつばちゃんを見つめて、
「あんなこと……言わなければ良かった……」
肩を落として悲しむほのかの肩に、そっと触れた。

