狂奏曲~コンチェルト~


「あの……安否は……」

 記事には、隣町の病院に運ばれた、とあるだけで、詳しい様態は書かれていなかった。

「とにかく、この病院に電話する」

 お兄ちゃんが病院の電話番号を検索して、すぐにかけた。

「あ、もしもし。聞きたいことがあるのですが、昨日事故にあった大学生が運び込まれたとニュースにあったのですが、こちらの病院であっていますか?」

 お兄ちゃんが二言三言、電話越しに会話をする。

「……わかりました。ありがとうございました」

 私と冴島さんがお兄ちゃんを見る。

「なんて?」
「詳しいことは電話では教えられないけど、とにかく運び込まれたらしい。今すぐ行こう」

 私達は再び車に乗り込んだ。



 病院に着いた私達。
 私達の身分を証明して、つばちゃんとの関係を詳しく説明すると、ナースセンターで詳しいことを教えてもらえた。
 昨日運び込まれたつばちゃんは、緊急手術を終えて、集中治療室にいるということだった。
 集中治療室に向かった私達。
 中には入れないから、ガラス越しにつばちゃんの姿を見つけたときは叫びそうになった。

「つばちゃん……」

 包帯だらけの体に、たくさんのチューブや器具がつけられている。
 特徴的な髪の毛がそられていても、包帯だらけでも、つばちゃんのことを見間違えるわけがない。
 繋がれたコードの先にあるモニターの緑色の光の線は、つばちゃんの鼓動のサイン。それがきちんと動いていることを確認して、ひとまず安心した。