狂奏曲~コンチェルト~


「つばちゃんっ……」

 ごめんなさい。
 ごめんなさい。
 つばちゃん、本当にごめんなさい。

 色を失った世界は、どんなものだったの?
 人から奇異の目で見られるのは、どれだけ苦痛だったの?
 私のついた嘘で、壊れてしまった心は、どれだけ痛かったの?

 それを思うだけで、新たな涙が胸の奥からあふれてくる。
 苦しくて、息をするのも辛い。

 こんな仕打ちをした私を、それでも愛してくれたつばちゃんは、どんな想いで私と接してくれていたんだろう。

 きっと、つばちゃんは自分を責めている。
 つばちゃんは何も悪くないのに、絶対に私のせいで自分を責めている。

「ごめんね……」

 つばちゃんときちんと話をしなくちゃいけない。
 誤解を解かなくちゃいけない。
 つばちゃんを、解放してあげなきゃいけない。

 私は涙をぬぐって立ち上がった。

「かな」
「っ」

 そのとき、お兄ちゃんが公園に入ってきた。
 見るからに心配そうな顔をして、近づいてきた。