さすがにみな頭がいいので
男子がいるときはいじめられなかった。
なぜなら自分たちの評価が落ちたら
もてなくなるから。
そして一人本当にいい人がいた。

彼の名は佐原友(さはらゆう)。
育ちのいい人たちの集まるこの学校の中でも一段とお坊ちゃまだった。
しかしみなの中途半端さな
いわゆる成金のような感じではなくて
生まれながらにして気品みたいなものをまとっていた。
とても性格がよく
仏像の大好きなちょっと変わった男子だった。