嘘つきと夏の木漏れ日

高田くんは私をベッドの上に優しくおろすと、布団をお腹までかけてくれた。

そして高田くんは私のおでこに手を持っていった。

「ひやぁ!」


私のおでこが冷んやりする。

おでこをさわってみる。



………これ。

冷却シート?


高田くんは大きくため息をついて、私のおでこにデコピンをして言った。


「沙紀ちゃん。頭が痛いでしょう?」


私はコクンッとうなずいた。

高田くんはあきれたようすで、私に言った。

「沙紀ちゃん。それ、熱中症だよ」