嘘つきと夏の木漏れ日

高田くんは廊下に来たあたりで立ち止まって、私に言った。


「沙紀ちゃんの部屋どこ??」


「え?……1番奥の部屋だけど…」

私がこたえると、高田くんは廊下を進んでいき私の部屋のドアを開けた。


え!?
入るの!?

そんなぁ…。

高田くんが入る予定だったらもっと部屋綺麗にしたのに。

私の部屋は殺風景で机と本棚とベッド以外は、ほぼなにもない。

今日は掃除機をかけたばかりで、床にもチリ一つ落ちてない。


………うん。

これ以上片付けようがないわね。