嘘つきと夏の木漏れ日




誰だろ?

まだ、挨拶回りしてないからこの家には誰もいないってことになってるはずなんだけど?


私は少しうかがうように、扉から顔だけ出して玄関をみた。



……ここから見える影からして、男だと思う。


私はそろそろ廊下を歩き、少し迷いながらも声をかけた。





「あ、あの!どちらさまですか??」



影は少しだけ動いた。



……もしかして、変質者!?



私はビクビクしながら少しだけ、後ずさった。