嘘つきと夏の木漏れ日

えぇっ!?


か、帰るの!?

まだ来たばっかりなのに!!


私が高田くんを見つめる。



するとそんな私に気づいたのか、高田くんは私の頭を優しくなでながら言った。


「沙紀ちゃんが風邪ひいたらいけないからもう、帰ろう?今日は邪魔もはいったしさ」


「夏樹!?邪魔ってもしや俺!?!?」


苳也くんは信じられないといった表情で言った。


そらそら、苳也くん以外いないでしょうよ?


私はあきれた視線を苳也くんに向けた。


高田くんは大きくため息をついて言った。


「お前以外…。いるわけ?」



うん!!!

絶対いないね!!

別に私は邪魔だとは思わないけど…。


あ、いやでも。

最初に高田くんといいところだったのを邪魔されたっけ?