嘘つきと夏の木漏れ日

私はそう言って、少し川の奥に進んだ。


うきゃあー!!

楽しいし、冷んやりーー♪

高田くんが私に手を伸ばして必死に言った。


「沙紀ちゃん!!そっちだめ!!」



「え?……キャッ!?」


私は足を滑らせて、ガボッと音をたてながら水に沈んだ。


ど、どうしよ!?


私は必死にもがく。


でも意外にも深くて足がつかない。


もうダメって思って目をつむった。


そのとき。



「だから、そっちはダメだって言ったろ!?」


勢いよく手をひかれた。



高田くんだ。


私を浅いところまで引っ張りあげてくれたらしい。


高田くんの服はびしょびしょだ。