嘘つきと夏の木漏れ日

高田くんの走らすスピードがあまりにも早すぎて、小石をふむたびに、体からはねてお尻が痛いのだ。


高田くんは少し残念そうに言った。


「えぇーー!!仕方ないなぁ。……じゃあ今度から荷台にタオルをしくよ」


おっと……。


ゆっくり走ってくれるつもりは無しなのね。


私は少し呆れぎみにうつむいた。


高田くんは反省してるはずもなく、大きな声で言った。

「沙ーー紀ちゃん!前見ろ、前を!!」


ちょっとは、反省しろ!


そんなことを思いながらも、私は言われるがままに前を向いた。