嘘つきと夏の木漏れ日

私は顔を青くして目をギュッてつむった。


すると高田くんの笑い声が聞こえた。


な、なんでこのスピードだしてて、笑ってられるの!?


私は反射的に目を開けた。


「沙紀ちゃん、気持ちいいだろ!?」


思いっきりはしゃぎながら高田くんは無邪気に言う。


あー………。


それ。




反則だよ。


怖かった気持ちなんか一気に吹っ飛んだ。


……嘘。


ちょっと、まだ怖い。


でも、なんかその笑顔見れたらなんでもいいや。