嘘つきと夏の木漏れ日

そんなこと考えながらも、ギュッと高田くんの横腹に腕をまわした。


横腹というよりは腰だな。


あ、高田くん背中ひんやり。


ていうか高田くんって、体温低すぎじゃない?

私は逆に体温が高いほうだ。



私は高田くんのを温めるように、また少し強くしがみついた。


そんな私を横目で見て高田くんは言った。


「よし。じゃあ、行くよ」


高田くんは思いっきりへダルをこいだ。


夏の風をきるように、高田くんは勢いよく坂道をくだる。


ちょ、ちょっと、早すぎない!?


これ落ちたらどうするんだろ!?