「沙ー紀ちゃん?」


上から私を呼ぶ声がする。


私は本を下にずらし、目だけだした。


「高田くん!!」


私は本を横におきながら言った。


ふふ♪

ラッキー!

私はニコニコしながら見上げる。


そんな私を高田くんはなんとも言えない表情で見つめながら、少し困ったように言った。


「沙紀ちゃん……。女の子なんだから外のベンチで横になって寝てたらダメだよ」