嘘つきと夏の木漏れ日

不良だわ……。



こんなにどうどうと遅刻するなんて…。



しかも寄り道しちゃってるし!!


私はため息をつきながら言った。



「苳也くん。早く学校に行きなさい」


「えぇーーーー!やだよ!………ん?沙紀ちゃんその手に持ってるのってなに?」



私は苳也くんに指摘され手に視線をおとす。


そこにはシナリオが握られていた。



私はシナリオを苳也くんに手渡しながら言った。



「シナリオだよ。夏休みあけにする劇の練習」


苳也くんは、シナリオの題名を読んだ。



「『赤毛のアン』」



そう。


今度は赤毛のアンをやるのだ。



これがなかなか難しいのだ。



苳也くんはそのシナリオを見つめて、ニヤッと笑った。



え?な、なに?



すごく不気味なんだけど?



苳也くんはふふふっと笑いながら言った。



「沙ーーー紀ちゃん!面白いことしない??」


へ?


面白いこと??