ギィィィ…

変な音をたてて

屋上のドアが開く。

「…!」

たまたま落ちていた

カッターで

あたしは指の腹を切る。

血が溢れてくる。

そして、

屋上のドアにかく。

『おとうさま、おかあさま、みんな、いままでありがとう。』

これが最後の文字。

皆、これを見て唖然としている。

さぁ、逝こうか。

フェンスを乗り越えて

あたしは

飛び立つ。

寒い。

落ちるのが

ゆっくり感じる。