なんで嬉しいかって? 舜くんが、小さい頃からずっと変わってない。 ずっと、ずっと、こんな風に。 「ねぇ」 私がもう一度話しかけると舜くんは歩いたまま返事をしてくれた。 「何?」 「私が引っ越す事、知ってる?」 彼からの返事は無かった。 前を向いて、歩き続ける。 そっか、知らなかったんだ。 ずっと一緒にいるから、わかる。 どんな反応をしたら、知っているか、とか。