好きって言ってみて







舜くんは呆れているような目をして、何も言わずに教室を出た。






私はそれを見て、思わず笑みを洩らした。




だって、これはいいよって合図だから。








舜くんの後を着いて行く。


舜くんは歩くのが早いからどんどん距離が離れていかないように、私は小走り。






でもそれに気づいて、歩く速度を緩めてくれるのが舜くんの優しさ。









大好きなんだ。



小さい頃から、ずっと。








こんな舜くんが、大好き。






でも、私がいくら舜くんに好きって言っても、彼からは何も言ってくれない。