黙っていると、和ちゃんが言った。



「夏期講習、おいで。」

「え。」

「冬期講習もおいで。」

「それは無理、お金ないもん。」



そう笑うと、私は歩き出した。



「じゃあね。」

「うん。」



そのまま、今度こそ振り返らずに、私は家路を急いだ。


清々しい気分だった。

もうこれで、心残りも後悔も、何もない。



こうして私は大好きだった場所から、人から、離れた。