それから2時間が経過し、私たちは解散した。

帰って来いと言われていた12時になってしまった。


タイムオーバー。



勇気のなかった私は、賭けをしていた。


時間までに和ちゃんに会えたなら、告白しよう。

時間までに会えなかったら、諦めよう。


けれど、私は賭けに負けた。
和ちゃんには、会えなかった。




家に帰ると、空っぽになった家が私を迎えた。

お昼ご飯のパンをかじりながら、私は和ちゃんのことばかり考えていた。



本当に、これでいいんだろうか。
このままじゃ、後悔するんじゃないだろうか。

だけど、時間がない。



その時、クラスの男子からメールがきた。



『引っ越しいつ?』

『今日』



なんて当たり障りのない会話。

話は自然と和ちゃんの方へと向いた。