『……………崚丞』
あたしを嘲笑うように、振り向く。
『澪?』
醜く、歪んだ笑みをあたしに向けた。
『…………崚丞のほうだったの?あたしを、翔を………弄んでたのは。』
『………そうだよ?翔を利用して、わざと自分をヒーローにした。そして澪を信用させて、突き放すつもりだったんだ』
『…………崚丞!!お前………!!』
『…………翔。口からチョコレートの匂いがするよ?俺があげたのを食べたみたいだね。』
『…………翔………っ!!!』
もう遅かった。
崚丞が翔に渡したチョコレートには毒が入っていた。
あたしは、先生を呼んで、救急車を呼んでもらい、翔を助けようとした。