『・・・、た、だい、ま』 息が詰まった様な気がした 「また、どこか行くのね」 女は近くにあった鞄を見ながら不気味な笑みを浮かべた 夏なのに背中がひんやりする 『う、ん』 「早く帰ってこないと・・・分かってるよな」 男は私のほうをニヤニヤしながらみた 『・・・っ・・・』 恐怖に震える手を隠しながらも私は頷いた すると女と男は私の部屋から立ち去っていった 怖いんだあの男が 憎いんだあの女が