「俺、アイス買ってくるわ」



遥はそう言うと部屋を出て行った



『いってら』



俺は小さく呟くとまた、扇子で風をおくり始めた



時々出す「んぅ・・・」という声は妙に色っぽくて・・・



その時は翼に交代してもらい、赤い顔をリビングで必死に直した









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アイス、アイスっと・・・



俺は嬢と嬢の為に働いてくれている翼と誠、そして自分のアイスを近くのコンビニに買いにきた



アイスコーナーに近づくとひんやりした空気が俺の熱を冷ましてくれた



意外にもアイスコーナーには人が一人もいなかった



でもその代わりぐるぐると難なく見て回れる為、凄く便利だと思った



チョコチップアイスとその横にあった抹茶アイスとバニラアイスをかごにいれて、



嬢のアイスを選んでいた時



すぐ横のお菓子コーナーでぴょんぴょん跳ねている男の姿が目に入った



小さい背には到底届かない一番上の棚にあるお菓子



よく見ると、同じ制服でチラッと見える赤色のネクタイから1年だということがわかった