「・・・榊、ついたら連絡しろってゆーてたよなぁ?」
倉庫の中から声がした
その声を聞くなり、さっき威勢が良かった男達は青ざめていく
「キリト・・・、
こいつらの躾(しつけ)、なってねぇンじゃねーのか?
そんな男達を見、榊はニヤッと笑いながらそう言った
「すまんなぁ、あれ程言ったのにまだお仕置きが必要みたいやわァ、
堪忍なァ」
ヒィ、と男達は小さく奇声をあげた
そして声の主の姿がやっと見えた
榊とは正反対なオーラをまとった男
榊はキリト、と呼んでいたその男は関西弁で顔には目の下から鎖骨までの傷をおった人だった
「ん??その子、もしかして・・・?」
「翼様だ、
翼様、こちらは私の旧友、先日お話し致しました理事長、黒崎 霧都です
そしてこの男は''雲雷''という下等な暴走族の初代総長です」
僕と雲雷との出会いはここだった
黒崎 霧都さん、キリトさんは今の僕等の先輩の新さんの兄だったのだ
キリトさんと知り合い、新さんと知り合い、僕は自分の生きる場所を見つけたような気がした。
そのあと北星高校に入学し、僕は信頼できる仲間を見つけた
拓人、遥、誠、昴
四人は僕にとってかけがえのない''ダチ''なんだ
でも、そんな幸せも長くは続かなかった

