翼は私を庇いながら歩き、遥は私の目から女子達の視線が見えないように歩いてくれた







2人共本当は平気なんかじゃないと思った



慣れてはいるけど本当は凄く嫌なんじゃないかな、と思った



女子達の視線を悪いほうに悪いほうに考えていた私は自分が恥ずかしくなった










私は小さく、二人に聞こえないように









『ありがとう』







そう呟いた













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少しして、翼がいきなり止まった




下を向いていた私は翼の背中にぶつかり掛けたが、あともう少しというところで止まった




『いきなり止まってどうしたの??』




私が聞くと、翼は




「浴衣!!!どれがいい??」




と聞いてきた




翼の背中から少し右に体を傾けると、浴衣コーナーの目の前だった




浴衣コーナーは水着コーナーと同じくらい種類が沢山置いていた




「水着は白黒だったし浴衣はピンクと紫にしよ~ぜ~」




遥は私を見ながらそう言った




「じゃー、探しに行こう!!!!」



またしても二人は私をおいて浴衣コーナーの中に消えていった