「あ、嬢~・・・今日泊まってくか~?」
遥は私の大きな荷物を指差しながらそう言った
『いい、の・・・?』
「ま~、今更駄目って言う訳にもいかないしな~」
『じゃあかえ「怖いんだろ、家が」
ビクッ!!・・・自分でも凄く吃驚するぐらい異常に体が反応した
思い出しちゃう・・・嫌・・・嫌だ
「桜、我慢するな・・・、帰りたくないんならはっきり言え」
ズルい
またこういうときだけ"桜"っていうんだ
涙・・・でちゃうよ
『ほ、んとはっ・・・帰りた、くな、い・・・』
ほら、もう止まらないよ
溢れて溢れて止まらない
遥は私の涙を手で拭き取った
「素直に言えたな」
ニコッと笑う遥は太陽に見えた
明るく照らしてくれる太陽に

