「んぅ・・・???・・・きょー・・・か・・・?」
『ことり、起きて』
寝ぼけていることりに冷静な私の声が届いたのかことりはパッと起きた
「・・・ここ、どこなの??」
『分からない』
「誘拐されたってことかぁー・・・」
『そうだろうね』
普通の人からしてみれば誘拐されたのになんて冷静なんだろうと思うだろう
でもこれが俺等の"普通"だ
まあことりは俺が強いことを知っているからかも知れないけど
『縄解くから、ことり、手出して」
俺はさっき自分で解いた
素人の結び方だから簡単すぎてすぐ解けるんだ
「うん」
ことりはそういうと自分の手首を私の前に突き出した
俺はシュルシュルと解くと、縄は地面に落ちた
ことりの綺麗な白い手首に縄の痕が少し残っていた
俺はその後を優しく撫でて、それから扉を蹴破った