降ろした時、そのタイミングで俺の携帯が鳴った



『嬢、ちょっと電話してくるわ』



俺がそういうと嬢はうん、とうなずいた








俺は部屋をでて、1階で電話をとった



『はい、どうした?翼』



ディスプレイには"翼"の文字があった



「はるちんっ!!!今すげー大変なんだ!!!!」



『俺もだよ、翼』



「え・・・??どうしたの??」



『嬢が俺の家にいんだけ「はああああああああああああっ?!駄目!!駄目だよ!!そんなことしちゃ駄目だよ!!絶対だよ!!!」



翼は俺の言葉を遮り、耳がキンキンするほど叫んできた



翼はどうやら俺が嬢に手を出すものだと思っていたらしい



『するわけねーよ・・・、そっちはどうした?』



「あ、忘れかけてたっ!!あのさ、ことちんと藤咲京香が攫われた!!!!」



忘れてたって・・・おい



・・・翼っぽいけどさ



ていうか藤咲京香って・・・



『藤咲京香って誰だ?』



「ことちんの親友らしいんだ!!!一応転校してきた男装の・・・っ」



『男装・・・、・・・で?場所は』



「場所は黒影の第一倉庫っ!!!・・・あの黒影に攫われちゃったんだよ・・っ!!

急いできてね!!!!」



翼はそれだけいうと強引に電源を切った



聞こえるのは電子音



俺は部屋に向かった











『嬢っ・・・!!』



俺は部屋に入るなり呼ぶと嬢は振り向いて"なに?"と言った