好きな人が変わったくせにそれからも毎日メールは来た。

そしてその内容のほとんどが

『お前、中岡好きだろ』

というものだった。

中岡智哉は、ノリが良く、先輩からも同学年からも好かれている、いわゆる、人気者だった。

別に中岡のことは嫌いじゃないけど、滝沢がそんなメールを送ってくる理由がイマイチ分からなかった。

『もしそうだったら、なんか滝沢にメリットある?』

私はそんな返信をしてやり過ごしていた。

あとは友達と遊んだり、宿題をしていたら、あっという間に春休みは明けた。