「ミサさ、本当はそんなに好きじゃないんだよね」

あーあのブスね。釣り合わないもんね。


「そーなんですか。」


私は目の前に置かれたカフェオレをずるずると啜る

「で、酔った勢いで家入れちゃってさ。やっぱり女の子家にいれといて手を出さないなんて失礼じゃん?」

何言ってんのこの人こわい。誰かー!ヤリチンがここにいますー!お巡りさんこっちですー!


「そーなんですか。」


カフェオレを一旦テーブルに置いて灰皿を寄せる

「あ、煙大丈夫ですか?」

一瞬の沈黙の後浅井君が頬杖を着いて嬉しそうに頷く。


「うん。俺も吸うし。あ、それでみさきさんが歌ったでしょ?丁度それでミサがうっとおしがったからさ、便乗してヤらなくて済むように今ので萎えたわみたいに言っちゃって。それでミサがより怒っちゃってさ。」


知ってます。聞いてたから。


「そーなんですか。」


タバコにマッチで火をつけて一息吸い込む


「だから、俺のせいでやな思いさせちゃってごめん。それとさ」



浅井君がポケットからラッキーストライクを取り出して一本だす


「あの曲、名曲だよね。俺のパソコンにも入ってるよ」