「本当、おせっかい」
「面倒見がいいって言ってくれる?」
「別に頼んでないし」
「あ、そ。じゃあ、今日の事、一部始終直人に話しちゃおうかなー」
「や、やだ、やめてよぉ」
結局、あのあと杏奈と一緒に担任と生徒指導の先生に事情を説明して、反省している事を伝え、2度と同じ事はしないと誓い、やっと今、解放されたのだった。
時計は5時を回っていた。
奥まったところにあるこの高校は、バスが1時間に1本しか通らない。
下校時刻には学生専用のバスが何台もやってくるんだけど、この時間になれば市営バスを待つしかない。
それか、部活が終わる時間の学生バスを待つか。
どっちにしても後1時間はバスが来ない。
休憩室でジュースでも飲んでようかな。
「帰らないの?」
階段を降りて、休憩室を目の前に立ち止まる私に、杏奈が不思議そうに聞いてきた。
「バスないから、時間潰してこうかなーと思って」
「ふーん。私は歩いても帰れるからお先に」

