ため息が出そうになった時、
「里花はいい女だよ。なぁ、大樹?」
最後の健さんの声と、健さんの視線の向きに私の心臓は一気に跳ね上がった。
大樹?
大樹先輩もいるの?
こっちから姿は見えないけど、健さんはすぐ近くにいるような口振りで下を見下ろしてる。
「すいません。マジなんで、いーすか?」
高橋君は靴箱の上から顔を出してるみんなにペコッとすると、私の手首をつかみ強引に引っ張って歩き出した。
「た、高橋君?どこ行くの?」
「誰も邪魔しないとこ」
とりあえず、ラーメン屋行きを免れるのならいいか。
いいのか!?
でも、大樹先輩がすぐ近くにいたと思うと後ろ髪引かれる気分。
会いたくないのに、会いたいなんて、私の心は矛盾だらけだ。
高橋君は急ぎ足で自転車置場に来ると、自転車の鍵を差し込み、後ろに乗るように指図する。
どうしよう。
でも、私には乗ることができない。
新品の高橋君の自転車は、後ろに座るとこもついてて、乗り心地も良さそうなのに。
変な方向に傾くことだってないだろうし。
息をきらして私がこがなくたっていいのに。
なのに。
あの坂道を、大樹先輩以外の人と2人で上ることが、私には出来ない。
大切な思い出を、別の人で埋めたくなかった。
「はぁ」
乗れない私に諦めたのか、高橋君は
「無理矢理連れ去れば、長谷川先輩みたいに一緒に帰れるのかと思ったのに」
って、ため息をついた。
「里花はいい女だよ。なぁ、大樹?」
最後の健さんの声と、健さんの視線の向きに私の心臓は一気に跳ね上がった。
大樹?
大樹先輩もいるの?
こっちから姿は見えないけど、健さんはすぐ近くにいるような口振りで下を見下ろしてる。
「すいません。マジなんで、いーすか?」
高橋君は靴箱の上から顔を出してるみんなにペコッとすると、私の手首をつかみ強引に引っ張って歩き出した。
「た、高橋君?どこ行くの?」
「誰も邪魔しないとこ」
とりあえず、ラーメン屋行きを免れるのならいいか。
いいのか!?
でも、大樹先輩がすぐ近くにいたと思うと後ろ髪引かれる気分。
会いたくないのに、会いたいなんて、私の心は矛盾だらけだ。
高橋君は急ぎ足で自転車置場に来ると、自転車の鍵を差し込み、後ろに乗るように指図する。
どうしよう。
でも、私には乗ることができない。
新品の高橋君の自転車は、後ろに座るとこもついてて、乗り心地も良さそうなのに。
変な方向に傾くことだってないだろうし。
息をきらして私がこがなくたっていいのに。
なのに。
あの坂道を、大樹先輩以外の人と2人で上ることが、私には出来ない。
大切な思い出を、別の人で埋めたくなかった。
「はぁ」
乗れない私に諦めたのか、高橋君は
「無理矢理連れ去れば、長谷川先輩みたいに一緒に帰れるのかと思ったのに」
って、ため息をついた。

