Bloom ─ブルーム─

そんなことがあったなんて。

確かに元気のなかった友里亜。

もしかしたら、夏休み中、私に相談したくて会いに来てくれてたのかも。

それなのに、私は自分のことばかりで。

友里亜の変化になんとなく気づいていながら、かけられる言葉のひとつも見つけられずにいた。

「今度は親友んとこ走ってくの?」

いてもたってもいられなくなった私に気づいたのか、健さんはちょっと呆れ顔で私を見下ろす。

「だって……」

ほっとけないよ。

直人はどうしたんだろう?

友里亜達に気づいてなかったのかな?

ううん。直人が友里亜に気づかないはずない。

きっと。

じゃあ、杏奈はどうなったんだろう?

「本当、お前は損な女だな。周りの奴らの面倒見てばっかじゃん?」

そう言う健さんだって。

「大樹先輩の為に自ら悪者になってまで頑張っちゃう健さんには敵いません」

私がそう言うと、健さんはブハッと吹き出した。

「まぁ、今回は意地っ張りの大樹をここに連れてくるのに、里花の手借りたけどな」

あれ?もしかして、私、利用されたのか?

でも

「助かったよ」

なんて、大樹先輩の親友の顔で微笑むから、よしとしよう。

「そう言えば、仲直りできたんですね」

「あ?まぁ、あんなの喧嘩のうちに入んねぇし」

「寂しくて健さんから謝っちゃったんですか?」

「うるさいよ、キミ」

目を細めながらも、恥ずかしそうに笑う健さんは図星らしい。