「それより、里花は?私に隠してることない?」
「え?私?私は何もないよ?」
「長谷川先輩のことも?」
「う……」
いい友達で、素敵な人だとは思うけど、好きとかそういうんじゃないって友里亜には話してあったんだけど。
「好きなんでしょ?」
天然な友里亜が、今日はやけに鋭い。
「里花が真剣に編んでたミサンガ、長谷川先輩がつけてたんだもん。先輩の為に編んでたんだ?」
「う……」
もう逃げられない。
「はい」
さっき小さくなって謝ってた大樹先輩みたいに、今度は自分がこんな風に小さくなるなんて思いもしなかった。
「やっぱり。応援するからね!そうだ、私すごいこと聞いちゃったんだよ、あのね」
そう言って、今度は嬉しそうに話し始める友里亜。
「さっき健先輩と会った時に言ってたんだけどね」
うふふと、思い出し笑いする友里亜に、私もつられてにやけてしまった。
「なに?なに?」
でも、次に出てきたひとつの単語が、あっさり私から笑顔を奪う。
「あのね、長谷川先輩って、ナナさんっていう彼女がいたらしいんだけど。
あ、もうとっくに別れてるみたいだから、気にしないでね」
「う……ん」
健さんからのナナさんに関する話が、私にとって“いいもの”だとはどうしても思えない。
でも、友里亜は変わらず笑顔のまま「まぁ、聞いて」と話し続ける。
私の浮かない表情は、元カノの存在を知った動揺からきたものと思ったらしい。
「え?私?私は何もないよ?」
「長谷川先輩のことも?」
「う……」
いい友達で、素敵な人だとは思うけど、好きとかそういうんじゃないって友里亜には話してあったんだけど。
「好きなんでしょ?」
天然な友里亜が、今日はやけに鋭い。
「里花が真剣に編んでたミサンガ、長谷川先輩がつけてたんだもん。先輩の為に編んでたんだ?」
「う……」
もう逃げられない。
「はい」
さっき小さくなって謝ってた大樹先輩みたいに、今度は自分がこんな風に小さくなるなんて思いもしなかった。
「やっぱり。応援するからね!そうだ、私すごいこと聞いちゃったんだよ、あのね」
そう言って、今度は嬉しそうに話し始める友里亜。
「さっき健先輩と会った時に言ってたんだけどね」
うふふと、思い出し笑いする友里亜に、私もつられてにやけてしまった。
「なに?なに?」
でも、次に出てきたひとつの単語が、あっさり私から笑顔を奪う。
「あのね、長谷川先輩って、ナナさんっていう彼女がいたらしいんだけど。
あ、もうとっくに別れてるみたいだから、気にしないでね」
「う……ん」
健さんからのナナさんに関する話が、私にとって“いいもの”だとはどうしても思えない。
でも、友里亜は変わらず笑顔のまま「まぁ、聞いて」と話し続ける。
私の浮かない表情は、元カノの存在を知った動揺からきたものと思ったらしい。

