でも、こんなにストレートに
アプローチされて求められたのは
はじめての経験だった。
完全に追いかけられている。
僕はきみに夢中だなんて
まさかこの自分が
いわれるなんて思ってもなかった。
ちょっと心地よかった。
彼の自信満々な口調や
溢れんばかりの想いを伝える
愛の言葉の数々に
すこし心は揺れていた。
会ってみたいな。
どんな顔であたしに
語りかけるんだろうか。
キラキラした声で
楽しそうに話すとき
どんな顔をするんだろう。
彼のプロフィールの
悲しそうな壊れそうな
写真の中の男の子からは
想像もつかなかった。
