いまきみが笑ってくれるなら


彼の声が少し弾んだ。



やっぱり!僕は最初から
わかってたんだ。
電話をする前からね。
きみと僕は似ている。
だから電話をしたかったんだ。



だからなんでわかったの?




なんとなくだよ。
躁鬱の人間はわかるんだ。
なんできみは隠したの?
僕たちは天才じゃないか。
恥じて隠す必要はないし
そんなことは馬鹿馬鹿しい。



あなたの周りの人は
みんな知ってるの?



うん、知ってるよ。
もちろん家族も
友達も学校の子もみんな。



彼はそう答えた。




彼は服飾の専門学生だった。