彼の声が少し弾んだ。 やっぱり!僕は最初から わかってたんだ。 電話をする前からね。 きみと僕は似ている。 だから電話をしたかったんだ。 だからなんでわかったの? なんとなくだよ。 躁鬱の人間はわかるんだ。 なんできみは隠したの? 僕たちは天才じゃないか。 恥じて隠す必要はないし そんなことは馬鹿馬鹿しい。 あなたの周りの人は みんな知ってるの? うん、知ってるよ。 もちろん家族も 友達も学校の子もみんな。 彼はそう答えた。 彼は服飾の専門学生だった。