「これって、武なの?」

「ああ、あんたが知りたがっていた武だよ」

「だって、顔はそっくりだけど、なんか変だよ」

「いいから黙って見てな」


少しして、武の背後から数人の男達が現れた。

その手には鍬(くわ)や木材、中には大量の石を詰めたずた袋を持っている者までいた。


「おい、止まれ」

武はまるで耳が聞こえていないかのように、後ろを振り向くことなく、黙って前に足を進める。