「じゃあ、明日なら遊んでくれる?」

膨らんだ白い布団を見つめ、千華が遠慮(えんりょ)がちに声をかける。

「明日は無理だから、明後日なら遊んでやるから。

だから、今日はごめんな」

布団から顔だけ出して、武が諭(さと)すように言った。

「うん、わかった。約束だよ、明後日は遊んでね」

「ああ」

「おやすみなさい」

千華が囁(ささや)くように言って、部屋の明かりを消した。

そしてゆっくりとドアを閉め、二匹のウサギを歩かせていった。